いびきについて
いびきには治療が必要なものもあります
「いびき」には本人にとって無害なものと、放っておくと命に関わる重大な病気を引き起こすものと2つのタイプがあります。あなたの症状は以下の内、どちらに当てはまりますか?
- いびきA
- 他人に迷惑をかけるが本人には無害ないびき
- いびきB
- 本人にとって命に関わるほど重大ないびき (睡眠時無呼吸症候群)
いびきAは放置しても問題ありませんが、比較的簡単な方法で対処できます。いびきBは一刻も早く治療が必要です。いびきBは「睡眠時無呼吸症候群」とも呼ばれています。
睡眠時無呼吸症候群
7時間の睡眠の中で、10秒以上の呼吸停止が30回以上、または1時間に5回以上起こり、様々な症状が認められるものと定義されています。「様々な症状が認められるもの」には以下の症状があります。
- 慢性の睡眠不足
- 頭が重い、頭痛がする
- 昼間頻繁に眠気に襲われる、居眠り運転をしやすい
- 体が疲れやすい、すぐ横になりたがる
- すぐにいらいらする、集中できない
- 血圧や脈拍が不安定になるほどの自律神経失調症状
- 高血圧、狭心症、脳梗塞などの合併症を発生しやすい
などがあります。また突然死の原因にもなります。睡眠時無呼吸症候群は働き盛りの年代(40~50代)に多い、肥満との関係が深いという特徴があります。
初診から診察開始までの流れ
- STEP1
- 初診時の診察で睡眠時無呼吸症候群が疑われた場合、自宅での睡眠検査を受けることができます。
- STEP2
- 検査結果のコンピュータ解析
- STEP3
- 睡眠時無呼吸症候群の重症度判定。重症度に従って治療の計画を立案します。 [軽症型(いびきA)] いびきを軽くするための日帰り手術(軟口蓋収縮術) または「スリープスプリント(※1)」 [中症型] 日帰り手術とスリープスプリントの併用 [重症型(いびきB)] 睡眠時無呼吸のために近年開発された呼吸器(Nasal CPAP)(※2)による治療
※1 睡眠中に下顎、舌根が咽頭に落下して気道を閉塞しないように下顎を保持するための歯科的補装具
※2 Nasal CPAPによる在宅治療が保険適応になりました。ただし重症型のみの対応になります。